2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の終わりの夜と風

夏は夜からその終わりを露わにしはじめる。 夏が終わることはいつになっても寂しくて、それは数年間使っていたアパートの部屋を引っ越すときみたいだ。 ひんやりとしてきた風は危なくて、僕はうっかり窓から身を乗り出しそうになる。 昔通っていたスイミング…

可能性couldの切なさ

I could be perfect, I could die. 可能性としてのcould。 どちらも果たせなかった。一瞬のモーメントはそれまで積み上げてきた犠牲、散らかった潜在性を破壊し、生々しいほどの現実を突きつける。 couldはcanの過去形だと学校では教わったけど、それが意味…

何処にも行かずに、傷つけずに

どれだけ他人を傷つけながら生きてきたことだろう。 独りの夜に、曇った朝に、僕は今まで自分が傷つけてきたこと、その事実に押しつぶされそうになる。 自分の存在など、他人を傷つけることばかりしてきたんじゃないかって思うことがある。 誰からの世話も受…