曇りの春空
早朝から雨がベッドの真上にある天窓を叩いていることを気にしながら、半分眠りにつきながら横たわっていた。
充電していたスマホが机の上でアラームを鳴らしていて、やれやれと思いながら立ち上がってアラームを止め、そのままSoundCloudを開いて、適当なミックスを流す。
朝食にターンオーバーを焼いたが、塩のかかり具合にムラがあって、部分的にしょっぱかったりした。
音楽をスマホからBluetoothヘッドフォンに繋ぎ直して、そのままコーヒーを飲みながらベランダで煙草を吸う。
雨は霧雨になっていて、湿度が高い。こんな時は煙草が空気の湿度と混じってまろやかになる。吐く息も白く、細かくなる。
Roth Bart Baronが「アルミニウムの空」と表現したような空。いや、それよりもちょっとだけ明るいかもしれない。
ベランダの目の前にある大きなマツの木の緑緑した葉に雫がついていて、生きていることの静かさを表しているような気がする。